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2007年4月 2日 (月)

ある愛

憂鬱でした。
昨日LSのある事で、いろいろと議論を重ねたものの答えが出ず、その事でおいらは、凹み気分で日課の商品補充と軽めの合成のためログインしました。

おいらにとって、ヴァナ・ディールは、時として暗い気持ちになるところでもあります。

そんな気分のまま、とりあえず原木削りの為に、木工担当の倉庫を木工ギルドの売店のあるギルド桟橋に走らせます。

薄暗いサンドリア港から、北サンドリアに抜けるところに、リザード系の防具を装備したエルヴァーンの男の人が倒れていました。
ゲーム上では戦闘不能状態。通常「死」と呼ばれる状態です。

しかし、ここはサンドリア港のはずれ。
敵が居るわけでもなく、戦闘不能になる場所ではありません。
また、彼のしっかりした装備を見ると、人の注意を引く為に、わざと服毒死したとも思えませんでした。

メインキャラのおいらなら、白魔導師でふらついているので、この人に蘇生魔法のレイズを唱え、生き返ってもらうことが出来きるのですが、今は倉庫キャラ。経験値も全く入っていないキャラクターなので、彼に何も出来ませんでした。

しばらく考えたものの、やはり助けになるような事は出来ず、しかたなくその場を離れました。

おいらが港から出る時、後ろからレイズを唱える声が聞こえます。誰かが彼を復活させてくれたようです。
振り返ると、彼はその場をなにか急いでいるように、立ち去っていました。おいらは、良かったと思いました。

北サンドリアからギルド桟橋へ出ると、天候は曇り。ものすごく重たそうな雲があたりを暗く染め、おいらの気持ちをさらに重くさせます。

(さっさと、材木削ったらログアウトしよう。)

そう思いながら桟橋に出ると、今度は1人の女性のエルヴァーンが倒れています。おいらの気持ちはさらにさらに重く暗くなります。

(やれやれ、また屍か…)

先ほどの男性のエルヴァーンと同様、今のおいらには何も出来ないので、今度は立ち止まる事も無く、彼女の横を通り過ぎようとした時、ふと気づきました。

彼女もまた、リザード装備を身に着けていたのです。

Ffxi20070402124128b_1

おいらは、自分の考えをまとめる間もなく、先ほどの男性のエルヴァーンとこの女性は関係があるのではと直感し、失礼ながら彼女の事を覗き込みました。

すると、バザーメッセージに、大きなハートのマークと、あの男性のエルヴァーンの名前が記されてありました。

Ffxi20070402124128

なるほど、ようやくおいらには事態が見えてきました。

彼女と彼は、きっと恋人同士かなにかなのでしょう。

このギルド桟橋で狩りを楽しんでいた時に、事故で、二人の身に危険が訪れたのだと思います。きっと、モンスターによるリンクではないでしょうか。

状況からすると、彼女が先に倒れ、彼はしかたなく場を離れるしかなかったと思います。なぜなら、自分もその場で倒れてしまっては、彼女を助ける手が無くなってしまいます。

しかし彼は運悪く、このエリアにいるキノコ型モンスターの毒に侵されていました。

徐々に減っていく自分のHPを見ながら、自分の命がつきる前に、彼女を救う手立てを探していたのだと思います。
街に帰り、白魔導師をさがすか、自分のモグハウスに駆け込み、自らレイズの使えるジョブにチェンジするつもりだったのでしょう。

しかし残念ながら、彼は港に入った所で力尽きたのです。

おいらは、目の前に倒れている彼女に、

「もうすぐ彼は、戻ってくるよ。」

と伝えたかったのですが、どうやら名前などから察するに外人さんのようなので、語学に乏しいおいらには、その言葉は伝えられませんでした。
けど、それはいらぬおせっかいです。きっともうすでに、彼は彼女に、チャットでその言葉を伝えているはず。

おいらは、自分の目的のギルド桟橋の売店へ進みました。

…彼女を助けたい一心で走った彼と、彼を信じて待った彼女…。

彼らの事に感動したからでしょうか。天候は相変わらず重く暗い桟橋でしたが、おいらの心は少し軽くなっていました。

原木削りを終え、また来た道を戻ると…。

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